『シェイプ・オブ・ウォーター』面白かったよねというお話
どうも。ツバサ太郎です。
今回は『シェイプ・オブ・ウォーター』についての感想を書いていきます。
ポスターが綺麗ですね。いや、告白ではないですよ。
このポスターを見たら、たとえ映画好きじゃなくても「この映画観てみたい」という気持ちになるんじゃないでしょうか。
はい!!!!!!!!!
紹介や解説ではなくあくまで「感想」なので、あんまりためになったりはしないかもしれないです。
また、ネタバレを含むことばかりになると思うので、鑑賞後に読んでもらえると嬉しいです。
まず『シェイプ・オブ・ウォーター』の簡単すぎるおさらいです。
研究所の掃除係として働く、声を出すことができないイライザ。そこで彼女は、半魚人のような姿をし実験体として運ばれてきた”彼”と出会います。
そしてなんやかんやで二人は恋に落ち、なんやかんやで怖い人から逃げ、研究所を抜け出します。
そうしてなんやかんや怖い人を退治して二人は幸せ過ごしたはずです。
いや、簡単すぎる!!!!!!殺すぞ!!!!!!!!
となる気持ちは分かりますが、あくまでおさらいなので許してください。殺さないでください。
死にたくないです。
もっと中身が詰まっているので、まだ観てないよ~って人は是非鑑賞してみて下さい。ついでにブックマークしてください。
ということでここから感想です。
面白かった!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
まさに生涯の一本です。
はい、感想終わりです。
え?
ここからは僕が『シェイプ・オブ・ウォーター』のどんなところに魅力を感じたかを書いていきます。
ぶっちゃけここまで飛ばしてもいい
魅力その1.美しさと生々しさ
この二つが作品の持つ芸術的なまでの映像美を支えています。
水の中で眠るオープニングの後には哀しい女性のマスターベーション。
禍々しい半魚人と神々しい彼。
そういった比較により、ただ美しいだけの作品ではなく、ただ心を抉る作品でもなくなります。
比較だけでなくても、白黒の世界で彼と踊るシーンや、映画館で抱き合うシーン、バスルームでの二人。
こういった甘く色濃いシーンは印象にも残りやすいし、なにより観ているだけでもなんだかいい映画を観たな、という気持ちにさせてくれますね。
ただそれだけじゃないのが『シェイプ・オブ・ウォーター』
濁った血が汚した床(それを綺麗に掃除するイライザ)、腐った指、猫を食う半漁人。
逆にこういった凄惨たるシーンはショッキングで、これもまた印象に残ります。
様々な姿に形を変えるというのはまさに「水の形」であり、「愛の形」ということですね。
魅力その2.二人のクリーチャー描写
二人というのはもちろん、あらすじにおける怖い人ことストリックランドと半魚人の彼です。
見た目ではクリーチャーに見えるのは間違いなく半魚人でしょう。
しかしストーリーが進むごとに、自分の指を千切り、簡単に人を殺すストリックランドこそがクリーチャーに見えてきます。
むしろ最初はクリーチャーにしか見えない半魚人は、人間らしい部分が見えることにより愛おしく感じてきますね。
この二人の比較だけでも「なるほどな」という表現方法なのですが、この映画には「小さなクリーチャー候補」が何人もいます。
というのも、半魚人を一目でクリーチャーたらしめる要因は、見た目という彼に付随する性質だけでの決めつけや差別です。
声が出ないこと、ゲイ、黒人女性、そういった性質だけで彼らをクリーチャーだと決めつけることの愚かさを語っているんですね。
ただしっかり半魚人がクリーチャーなのもさすがギレルモ・デル・トロ。
「クリーチャーじゃなくて人間じゃん!」とまではさせずに、そのままを愛するというのが大事ですね。
魅力その3.イライザの半魚人に対する気持ち
「話してみたい」→「連れ去りたい(救いたい)」→「繋がりたい」→「二人で生きていきたい」
という風に気持ちが変化していき、イライザの行動に説得力を持たせます。
イライザが本気で彼を救おうと思っているからこそ隣人と言い争い、彼がどのようにイライザを見ているのかを語るシーンはより悲痛な思いになり、彼を連れ去る作戦のシーンはよりハラハラしながら観ることができます。
これは映画にとって非常に重要なことです。
ストーリーを進めるためや、このシーンがしたいからこの人にはこういう行動をしてもらおうとか、製作者側の意図っていうのは分かりやすいです。しかもそういう意図が見えると観客は結構萎えますよね。
また、イライザの気持ちがこれからこういう風になっていくと暗示した、イライザが住むマンションの一階映画館で上映している「恋愛候補生」というタイトル。
こういう細かい部分がしっかりできているということは小さいようで大きい!
あ!間違えてそういう細かいところがしっかりできてない映画を貼ってしまった!!!!!!!!いっけね!!!!!!
ということで、誰かを傷つけずにはいられない、ツバサ太郎でした。
足りない部分を足りないと感じない、悪口を言うありのままの僕を愛してくれる人は現れるんでしょうか。
はぁ、電車ではしゃぐ大学生全員消えてくれ。